トレーニングについて


メンロパークスタジオでは、トレーニングのための時間、その空間を非常に大切なものであると考えます。

日々のトレーニングなくして、人前でパフォーマンスを行い、「伝える」事は不可能です。

そのために、トレーニングできる空間としてのこだわりは、

「安心」でき「安全」であること

人は、とてもデリケートな存在です。

人前で何か「やる」ことはとても勇気のいる行為だと認識しています。

その壁を乗り越えてチャレンジに向かうため、稽古場は誰もが思い切った「失敗」を重ねることが出来る場でなければいけません。


参加する役者さんたちには、以下の3つのことを守っていただけるようお願いいたします。

@ 自分自身を判断(評価)しないこと。→役者はいつも自身がないもの。ついつい「何も伝わっていないのではないか・・・」などという思いが頭を横切ります。が、演技が良い、悪いを判断できるのは演出家・監督だけです。トレーニングの場ではインストラクターが判断いたします。一度はじめたことを「自分の判断で」やめないでください。

A 他の参加者を判断(評価)しないこと。→「あの人の演技は凄い」「あれではだめだ」などと言う考えはやめてください。トレーニングはプロセスです。結果ではありません。ここでのチャレンジが本番に役立つのです。MPSでは他の人のパフォーマンスに対して稽古場で拍手をすることを禁止しています。拍手をする=いいと思います。という判断になってしまうからです。自分が他人を判断する・・・ということは他の人も自身のことを判断している可能性が高くなりますね?「良い」「悪い」の結果ではなく、そこに存在し、やってみる。それが一番大切です。

B トレーニングを判断しないこと。→質問があれば、もちろん大歓迎です。MPSでは無駄なことは一切行いません。トレーニングにはすべて明確な目的があります。けれど・・・いつも目的を説明してから始めるわけではありません。俳優が「結果」を「期待」してしまうと、とんでもなく作為的になってしまうことがしばしばあります・・・。はじめは意味の分からないこともたくさんあるかもしれません。が、とにかくやってみることが大切。疑問を持ちながらでは集中できません。

   

以上です。稽古場で起こることは、本当にどの瞬間もが一生に一回の奇跡だと思っています。

どんなに鍛錬を重ねても、人は奥深いもの。

せっかく一緒に探求できるその時、その場、意義あるものにいたしましょう!                

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